ポイント・ゲッター

その箱を開けた坊ちゃん、お母さんこれ何?とリーフレットを持ってきた。読むと、箱のポイントに応じて国内未発売のおもちゃをプレゼントすると言う内容だった。箱に数字が印刷されていた。そのポイントで交換できるおもちゃを選び、送料分の為替を同封して玩具の会社に送り、プレミアをゲットするしくみだった。坊ちゃんは車がロボットに変身するものに決め、説明書どうりに郵送した。
しばらくして、最初の箱の十分の一ほどの箱が届いた。英文で印刷された箱はメイドインUSA.坊ちゃんは英語の取り扱い説明書を読むまでもなく使い方はすぐわかった。ところで、この箱もポイントつきで同じようにプレミアがもらえることになっていた。地名は忘れたが、サンフランシスコかどこか、米国の玩具メーカーの住所が印刷されている。エアメールで請求することになる。でも、送料はどうなるのだろう?ポイントはまだ有効なのだろうか?そこでとにかく最初の国内メーカーに電話してみた。電話のむこうであわてている様子が伝わってきた。前回と同じ方法でプレミア玩具を送るという事だった。ただし商品は当方指定とのこと。もう一度郵便局で為替を用意してメーカーに送った。またまたしばらくして、二番目の箱の五分の一ほどの箱が届いた。マッチ箱ほどのやっぱりロボットに変身するものだった。今回はポイント無し。
坊ちゃんは器用にそれらをいじって楽しんだ。
後で、親が有名な世界規模の某電器メーカーに勤めていて、米国からの帰国子女[男児]の園友が車のプレミア玩具と同じ型のものを、アメリカでしか手に入らないおもちゃと自慢していた。その頃坊ちゃんは違う遊びに熱中していた。