アスパラのおひたし

町名は忘れたが福島県伊達郡の知り合いの家に行った時、家人が茹でたグリーンアスパラガスを山盛り出してくれた、サラダには缶詰めのホワイトアスパラガスが普通だった頃、私にとってはものすごく贅沢に思えた。野菜サラダにいれたとしたら、ほんのすこしでも準主役クラス、アスパラが加わればいつもと違う一品。遠慮しながらいただいたけど柔らかくこんな食べ方驚きだった。以来アスパラを育てて、おひたしにして食べるのが夢になった。
アスパラガスは高い。なぜ高価なのか、作ってわかった。収穫までに年数がかかる。
ずいぶん前になるが、種から育てることにした。しかし種をまいてから、いくら待っても芽が出てこない。そうこうしているうち、雑草はどんどん伸びてくる。あきらめかけた時、糸のように細い芽が規則正しく生えているのに気づいた。あまりに細くてわからなかったのだ。これを大事に育てたが、トラクターにかき回されて全滅。この惨事を繰り返したので、幼苗はやめて大株を植えつけた。今は親指ほどの太さのアスパラを収穫できるようになった。十数株あるのでおひたしもできる。ここまで何年もかかったけど満足。