オリンピック余談

hanasakaoba2008-08-12

坊ちゃんは小さい時から身軽だった。クリフ・ハンガーみたいにアスレチックで遊ぶ姿に、見ず知らずの人が[この子は将来体操でオリンピックだ]とよく言われた。私もそう思った。そのうちに、上の娘が新体操をすることになった。体験入部の日、休憩中の体育館中央にいきなり、リボンを持って踊り出た坊ちゃんは六歳頃。付き添いの親達も笑いながら、華麗な演技に拍手喝采だった。
坊ちゃんには体操が向いていると思いつつ、進んだのは女の子だった。高校進学の時、私立から新体操でスポーツ特待の話があったが、新体操オンリーの高校生活は親が忍びなく、普通に進学して違う部活を選んだ。
坊ちゃんが通う中学には体操部が無く、やるなら私立に進学しなければならない。小学校卒業前に、そのことを告げたが、僕は体操はわからないよ、とあっけらかんと答えが返ってきた。この子は体操、の夢も潰えた。
地域の中学に進学した坊ちゃんは柔道を始めた。顧問の先生が人格者で熱心に指導してくれた。体格を案ずる母に、柔道は体型でするんじゃないよと言って頑張っていた。スランプもあったけど、卒業までに黒帯を取得して、坊ちゃんは三四郎になった。

今日の一枚は長呂儀の花